企業情報

「宅配クック1・2・3」低コスト、社会貢献性の高い高齢者向けお弁当

会社名 株式会社シニアライフクリエイト 
ホームページ 「宅配クック1・2・3」「特助くん」で高齢者むけの食を提供-「株式会社シニアライフクリエイト」 
住所 〒108-0073 東京都港区三田3丁目12番14号 ニッテン三田ビル6F 
電話番号 03-5427-3981 
代表者名 高橋 洋 
代表者の座右の銘 「知行合一(ちこうごういつ)」

知ったことを行わなければ知らないことと同じ、という意味です。
知ったことはやる。高齢者事情について知ったからにはビジネスとして実現させようという想いで事業展開をしております。 
設立 1999年12月 
従業員数 正社員67人 
事業内容 ◆高齢者専門宅配弁当「宅配クック ワン・ツゥ・スリー」 FC本部の運営
◆高齢者施設向け食材卸事業「特助くん」の運営
◆高齢者向コミュニティサロン「昭和浪漫倶楽部」FC本部の運営 
今後の事業展開
ビジョン
◆「宅配クック1・2・3」事業の500店舗展開
◆「特助くん」の1,200施設導入
◆「昭和浪漫倶楽部」の開設 
取引希望企業 ◆FC店舗を開きたい方
◆高齢者向け施設の運営会社さま 

代表取締役 高橋 洋 

エージェントレポート
高橋社長はとても穏やかで、わかりやすくていねいに一つ一つお話してくださる方。長年、教育に従事して来られたからだと感じました。オフィスには障がい者の方が描かれた鮮やかな色彩の「パラリンアート」も飾られており、子どもたちや高齢者の住みやすい環境を作りたい、社会貢献したいという想いを強くもって事業にあたられているのだと感じました。

(取材者:石川 香苗子) 

経営者インタビュー

事業内容についてお教えください。
「宅配クック1・2・3」という高齢者向け弁当の配食事業を行っています。
また、2010年からは「特助くん」という高齢者施設向けの食材供給サービスも強化しています。
高齢者に向けた配食弁当のパイオニアとして近年認知度があがってきました。
10年前の創業時は認知度が低かったのですが、ここ3〜4年で
ケアマネージャーや介護をしてらっしゃるご家族の間での認知度が高まって参りました。
現在はFC店舗数が330店舗にも及びますが、創業当時はここまで広がるとは思っていませんでした。
買い物に行けない、火を使えない…けれどおいしい食事を食べたいという高齢者のニーズがあることはわかっていましたが、店舗として展開するには不安がありました。
本来、個人塾のような形で子供たちに数学を教えていました。
しかし、少子高齢化が進み、子供たちに教えたいという思いはあっても子供が少なくなっていきました。
そこでこの事業をと考えました。
福祉や社会に貢献したいという思いは、教育と共通していることが多く今の事業につながっています。
FC店舗を増やす際、「独立開業フェア」などに出展させていただいたのですが、
実績のない当社にも関わらず、未来の事業設計に賛同してくださる方が数多くいらっしゃいました。
おかげさまで毎年FC店舗が50店舗ずつ増え、現在の規模となることができました。
当社は1999年12月設立。2000年4月に介護保険がスタートする4ヶ月前に事業を始めました。
2005年10月の介護保険法改正では、食事の提供が保険適用外となってしまいました。
そんな中、国の税収で賄う保険制度内で提供するサービスではなく、民間企業として保険制度外サービスを支えたいと考え、当社を設立したのです。
保険制度内のサービスは結局、国の財源を使わなければならない。
しかし、私どもは民間企業ですから、何とか税収を使わずサービスを提供できないか。
その我々が提供するサービスこそが、保険制度外のサービスを支えると考えたのです。
どのように店舗を増やしていったのですか?
直販店舗は持たず、FC(フランチャイズ)方式にすることで拡大していきました。
当初は年に2〜3店舗増えていけばいい…という気持ちで始めたのですが、
ビジネスモデルが面白いと共感していただき年に50店舗ずつ増やしていくことができました。
独立開業向け情報誌に広告を掲載したり、独立開業フェアにブースを出展したりとたくさんの露出を図りました。
はじまって間もないビジネスにも関わらず、1度に100人以上ご応募いただくこともありました。
時期も良かったのかもしれません。
コンビニエンスストアやお弁当チェーンなど既存のFCは、普及しきっていた。
そんな中、まったく新しい業種でのFCを認めていただきました。
FC店舗が収益を上げる仕組みを教えてください。
この業態では1店舗あたりでどのように収益をあげるかがポイントです。
ですから、店舗ごとの固定費を安くするため様々な工夫をしています。
当社のFCでは初期投資が1,000万円程度でできるため、通常のFC店舗よりかなり安くスタートできるはずです。
まず、調理は委託工場にお願いし、店舗での調理人件費を削減できるようにしました。
食材は冷凍して各店舗にお届け。店舗では湯せんし、盛り付けするだけでOKです。特別なスキルはいりません。
また、新聞や牛乳配達と同様のルーティーン配食を採用し、計画的に低コストで配食できるようにしました。
1日の配食時間を明確に決め、前日までの予約販売のみの対応にしています。
そうすれば、配食ルートを固定にすることができ、配食時間が短縮できるのです。
ですから、盛り付け、配食の時間が分かれているので1人からスタート可能。
ご夫婦で店舗経営される方も多いですよ。
配食日程は、個人個人のニーズに合わせて、自然と固定化されていきます。
例えば、デイサービスに行くため昼食がでることがあるという方は毎週月・水・金だけ、
土日はご家族が来てくださるから平日だけ、などご要望に応えています。
前日にご注文いただければ次の日から配食可能。お正月三が日以外、休みなく配食を行っています。
さらに、1食1メニューに限定することで余剰在庫を減らすことも可能にしています。
もちろん、その分日替わりメニューにしているので様々な味を楽しんでいただいています。
学校給食のようにメニューをお配りし、楽しみにしていただいています。
1食1メニューにすることで、廃棄やロスが出ないため安さを実現することができています。

このような低固定費で運営できるような仕組みにしたのは、
年金だけで生活しているお年寄りの食費を考えたから。
年金生活で支払える食費は、一人当たり3万円/月が限界。
しかし、世の中の相場では大衆食堂で出前すると1食1,000円以上かかってしまいます。
その半額で1食を提供することを目指しました。
ですから、おかずのみの場合、1食525円(税込)で提供することに徹底的にこだわっています。

ビジネスモデルとしては、顧客単価は安いですが、他のデリバリー業態とは違い毎月安定的に
予約・注文が見込めるため、経営が安定する仕組みとなっています。
お客さまによっては、月3万円の食費を全て当社で使ってくださいますし、月の半分でも1.5万円。
このようなお客さまが数多く積みあがることで、FCとして安定収入を得ることが可能です。
このモデル、何かに似ていると思いませんか? …実は、個人塾の経営そっくりなんです。
昼夜それぞれ2時間湯せん・盛り付けを行い、2時間配達する。
お客さまがいらっしゃるわけではありませんから、不在中は電気、空調を消しておいてOKですし、
立地にもこだわらなくて良い。
水道や光熱費をかなり安く抑えることができるのです。
個人塾の場合、生徒が10人いればつぶれないと言われます。
前職で培った経験を基に、安定的にオーナーが稼げるような仕組みを作りました。
配食の際に「安否確認」も行っているんですね、社会貢献性が高い事業だと思います。
そうですね。
「宅配クック1・2・3」というネーミングは「向こう3軒両隣」という言葉からとっています。
昔は、ご近所同士で声を掛け合うことが多かったですが、今はそうもいかない。
ですから、当社の配食スタッフが安否確認の役割も担っています。
お弁当は原則手渡しを徹底し、応答がなかったら原則持ち帰ります。
ドアノブに引っ掛けて…ということはありません。
スタッフの皆さんには安否確認は弁当を完成させる"最後のスパイス"だとお伝えしています。
「お変わりないですか」「今日の料理は魚と野菜と…ですよ」などお声かけをすることが大切。
各FCのアルバイトスタッフにも必ず10〜15秒、お客さまとお話をするよう指導しています。
そんなところがお客さまにご好評いただき、「孫がお話してくれるみたいで嬉しい」というお声をたくさん
いただいています。
実際スタッフは、冬場はみかんをもらったり、お菓子をもらったりなどかわいがっていただいているようです。
電球を替えたり、ベッドを動かしたり、何かお手伝いをして帰ってきています。
ですから、配達は2時間で25〜30件前後がスタンダード(地域によって異なる)。
スピードよりも、コミュニケーションの"質"を重視しています。

この「最後のスパイス」を大切にする理念を共有してくださるオーナーさんは安定的に
お客さまを増やしています。中には、月間1万食売り上げる店舗もあります。
静岡のFCでは施設への納入がなく、
全て個人のお客さまだけで1万食売り上げる店舗があるんですよ。
こういったお客さま開拓は、地道に足を使って各FCが努力しています。
地域のケアマネージャー、ホームヘルパー、ソーシャルワーカーと人脈を作り、
信頼をいただき、地場に根付いた活動を行っています。
特に、口コミの影響がお客さまを増やすことに大きく関わってきます。
ご家族、利用者であるお年寄りのみなさま、ケアマネージャーなど専門家と
異なる3者の立場から口コミで情報を広げてくださるので、
信頼性高く安定的にお客さまを増やしていくことができています。
今後の事業展開をお教えください。
高齢者専用賃貸住宅、デイサービスなど高齢者施設向け食材供給サービス
「特助(とくすけ)くん」を充実させていきたいと考えています。
まずは1品、月間3万円ぐらいの小口からはじめ、3年後には1,200施設での導入を
考えています。
そのために2010年から営業に力をいれ、直販部門のフードサプライ事業部を立ち上げました。
また、代理店部門「助太刀くん」では外食事業を手がける企業と提携し
代理店をしていただいています。
こういった外食事業を展開する企業は、
各施設へ配食サービスの効率化コンサルティングを行うことができるので
高付加価値を提供できるのです。

「宅配クック1・2・3」事業では中・四国にFCが少ないので、
中・四国にもさらに展開し全国で展開していきたいと考えています。
これから3年で総店舗数500店舗を目指し、配食数を現在140万食のところ280万食と
倍にしていきたいと考えています。
もっと超長期的には、健康寿命を延ばし楽しく生き生きと自分のために生きていける
環境を作るため「昭和浪漫倶楽部」を運営したいと考えています。
5年後には事業を始めるつもりです。
自分のためにごはんを作って、お友達にふるまったり、無香料無添加の自分で手作りした化粧品でメイクアップしたり。映画を見たり、お茶をしたり。楽しみを持って生き生きいきることが、一番の介護予防となるのです。
そんなユニバーサルデザインのショップ+講座が組み合わさった場を提供していきたいと考えています。

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